オフィスとは違う彼の裏の顔
待ち合わせ
家を出て駅に向かう。
駅からは電車に乗って遊園地へ。
遊園地とか子供のころに家族と行ったっきりだもんね
久しぶりだなぁ
「楽しみですね」
「そうね」
駅まで歩くこと15分。
駅前に少し人だかりができているのがわかる。
「多分あれ、優斗(ゆうと)と金木くんですよ。もー!彼女がいるのにデレデレしちゃって」
私たちは人だかりを避け、それが見える場所に移動して身を隠す。
文ちゃんは頬を膨らまし、少し怒ったような表情を見せる。
「南央さんもそう思いません?」
「金木くん、顔はいいから仕方ないと思うわ」
女の子に囲まれて、確かにデレているのがわかる。
それには少し胸がモヤッとするけれど、仕方ないことだと思う。