オフィスとは違う彼の裏の顔

遊園地




「南央さん、これチケット」


金木くんが私にチケットを手渡ししてくれる。



「あれ?まだ買ってないよね?」


「これ、優斗が知り合いからもらったらしい」



そうなんだ


「優斗さん、ありがとうございます」



優斗さんにお礼を言い、ゲートを潜る。


しかもこのチケット

プレミアムチケットで、すべてのアトラクションにほぼ待ち時間なしで乗ることができる。


普通に買うと、ノーマルのチケットの倍くらいの値段がする。


そんなチケットをくれるなんて、なんて羽振りのいい人なんだろう


そんなことを考えながらも、どのアトラクションに乗るかをマップを見ながら考える。



「南央さんは絶叫系は乗れるんですか?」


「ええ、何回も連続では乗れないけれど、休み休みなら大丈夫よ」


「俺も絶叫系大好きです」


たまにでる“俺”という呼び方が、私は好きだ。


会社では基本“僕”と呼んでいるが、私の前では時々“俺”と呼ぶ。


どの基準で呼び方を変えているのかはわからないが、時々でる呼び方に胸が躍る。



< 84 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop