恋のリードは 彼女から!
自分の想いを確かめて
「純一のバカ。何が大おばあ様よ。」
ただ好きなだけなのに。
好きでいるだけじゃダメなのか。
「はぁ~、仕事、仕事。」
温子は気持ちを切り替えてデスクで画面に集中した。
「失礼します。アッコ先輩、今お時間よろしいでしょうか。」
チームの一人、川端幸の声だ。
「ええ、構わないけど、何かしら?」
「あの、実は私、この度結婚することになりまして。」
「あら、それはおめでとう。で、お式はいつ?」
温子の質問に幸は憂鬱そうだ。
「それが、入籍しただけで、式とか旅行の予定が立っていないんです。」
「そうなの?お相手の方、余裕なのかしら、いつでもOKってな感じ?」
温子は新妻の輝きが感じられない幸の心情を直ちにキャッチできたので明るく言った。
「アッコ先輩、私にはそんな風に思えなくて、落ち込んでいるんです。」
「あらあら、お幸の未来は明るいんだから、お式のプランもゆっくり練れるわよ、楽しみじゃない?」
「私、私。」
幸は温子の前でポロポロと涙をこぼした。
「ほらほら、花嫁さんの涙はダイヤモンドなのよ。今からこばしちゃ勿体ないぞ。」
温子は席を立って幸の肩にそっと手を添えてなぐさめた。
「泣いたりしてすみません。」
「それに、旦那様はきっとそのことでお幸以上に悩んでいるんじゃないかしら?」
「えっ?」
「こんなに可愛い奥さんを必ず幸せにするんだと心に決めて入籍されたと思うの。そうでしょ?」
「はい。」
「お幸が悲しいんだりしたら、彼をもっと追い込んでしまうかな。」
「はい。」
「二人の今があるのはお互いの想いがあってだし。」
「はい。」
「それをまず一番に大切にしなくちゃ。想いって目に見えないものだから余計不安だし、反対に式や旅行は目に見えるものよね。それは後回しでも、愛し合える人がいることを大事にして、そして彼を信じてあげて、お幸ならできるわ。」
「アッコ先輩、私元気が出てきました。ありがとうございます。」
「よし、そのイキよ。」
温子は幸が自分のブースへ戻るのを見守った。
ただ好きなだけなのに。
好きでいるだけじゃダメなのか。
「はぁ~、仕事、仕事。」
温子は気持ちを切り替えてデスクで画面に集中した。
「失礼します。アッコ先輩、今お時間よろしいでしょうか。」
チームの一人、川端幸の声だ。
「ええ、構わないけど、何かしら?」
「あの、実は私、この度結婚することになりまして。」
「あら、それはおめでとう。で、お式はいつ?」
温子の質問に幸は憂鬱そうだ。
「それが、入籍しただけで、式とか旅行の予定が立っていないんです。」
「そうなの?お相手の方、余裕なのかしら、いつでもOKってな感じ?」
温子は新妻の輝きが感じられない幸の心情を直ちにキャッチできたので明るく言った。
「アッコ先輩、私にはそんな風に思えなくて、落ち込んでいるんです。」
「あらあら、お幸の未来は明るいんだから、お式のプランもゆっくり練れるわよ、楽しみじゃない?」
「私、私。」
幸は温子の前でポロポロと涙をこぼした。
「ほらほら、花嫁さんの涙はダイヤモンドなのよ。今からこばしちゃ勿体ないぞ。」
温子は席を立って幸の肩にそっと手を添えてなぐさめた。
「泣いたりしてすみません。」
「それに、旦那様はきっとそのことでお幸以上に悩んでいるんじゃないかしら?」
「えっ?」
「こんなに可愛い奥さんを必ず幸せにするんだと心に決めて入籍されたと思うの。そうでしょ?」
「はい。」
「お幸が悲しいんだりしたら、彼をもっと追い込んでしまうかな。」
「はい。」
「二人の今があるのはお互いの想いがあってだし。」
「はい。」
「それをまず一番に大切にしなくちゃ。想いって目に見えないものだから余計不安だし、反対に式や旅行は目に見えるものよね。それは後回しでも、愛し合える人がいることを大事にして、そして彼を信じてあげて、お幸ならできるわ。」
「アッコ先輩、私元気が出てきました。ありがとうございます。」
「よし、そのイキよ。」
温子は幸が自分のブースへ戻るのを見守った。
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