心がわり
翌日は オプションツアーのバスに乗って。
私が 一番行きたかった 十分で ランタンを飛ばす。
ランタンの4面に 2人で 願い事を書いて。
『仕事が うまくきますように』
『健康で いられますように』
そんなことを 書きながら ふと光司を見る。
『ずっと まどかと一緒に いられるように』
私の胸は ジーンと熱くなる。
そっと 光司の袖を掴むと
光司は 照れた笑顔を 向けてくれた。
2人の願いを乗せて 高く 昇っていくランタン。
じっと 見送りながら 私は 幸せだった。
私達は ずっと 一緒にいられる。
光司は それを 願っている。
初めての国の 初めての場所で
光司の心に 触れた喜びに 包まれて。
私は ランタンが 見えなくなるまで 空を見ていた。