心がわり

祥太とは いつまでも 甘いまま。

職場に バレることもなく

付き合って まもなく 1年。


祥太は お正月に 挨拶に来て以来

ちょこちょこ 私の家にも 来る。


穏やかな父は いつも 祥太を 笑顔で迎え

同じ年の 兄と祥太は すっかり仲良くなっていた。


家族と恋人が 一緒にいることに

最初は 戸惑ったけれど。


祥太は 自然な態度で 私の家族に 馴染んでいく。


私も 祥太の実家に行って 挨拶をした。

祥太のご両親は 素朴な雰囲気で

温かく 私を 迎えてくれた。


祥太との 1年は 

光司と過ごした 3年間よりも

一緒にいる時間が 多くて。


祥太を 好きな気持ちは どんどん 強くなるけど。


少しずつ 周りを 固められていくことに

私は 微かな 恐怖も 感じていた。


祥太は 何も 言わないけど

具体的な言葉は 全然…


初めて 母に会った時

” 結婚したいと 思っている ” って 言っただけで。

私には 直接 プロポーズは してないけど。






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