君がいたから
「もう、笑わないでよ。
あと美月ひどいっ。脱走なんでしないから 」
「病院から飛び出して
公園で倒れそうになったのは誰よ」
それを言われると反論できない。
たくさん迷惑もかけちゃったし…
「あのときはどうなるかと心配していたけど
蓮先生のおかげで結愛も少しは
元気になって良かった 」
「美月も香帆もありがとう 」
蓮や優しい友達、両親がいるから
絶対治したいって思えるんだよ。
それでも、治療で副作用がでると
止めたいという弱い気持ちになることはあるけど…
「それで、蓮先生とはどうなったの? 」
「両思いなのはわかっているけど
付き合っているの? 」
興味しんしんの顔をしている2人。
そういえばまだ二人には言ってなかった。
治療中はラインなんかする余裕なかったし
終わってからは、会ったときに話せばよいかななんて
思っていたから…
「…付き合っているよ 」
改めて言葉に出すと
まだ夢みたいで心臓がドキッとする。