君がいたから
ー1時間後
香帆と美月からもらったプレゼントをあけて
テンションが上がっていた。
香帆からはマフラーで、美月からは手袋。
ピンク色のふかふかな生地で
触り心地もよくて、心まで温まりそう。
「結愛、回診にきたよ 」
そして、いつもの時間に蓮がくる。
「蓮、元気だから退院したい 」
冗談で言っているのわかっているから
苦笑を浮かべる蓮…
だけど、すぐにいつもの顔に戻る。
「結愛、いいお知らせと悪いお知らせどっち
先に聞きたい? 」
「……………」
どっちも気になるけど、悪いお知らせとか嫌な予感しかしないから…
ないと思うけど、
万が一余命宣告みたいなことされたら………
「結愛……… 」
蓮は私の不安をよみとったかのように
顔を撫でてくる。
「…そんな怯えた顔するなよ
悪いお知らせってこれから採血するだけだから 」
採血の準備をする蓮…
採血って! ?
病状のことではなかったから力は抜けたけど
怯えないわけないよ。