君がいたから
「………あ…結愛 」
「ご、ごめん、蓮どうしたの ? 」
つい蓮の運転している姿に見惚れて
しまって、時間が止まったかのように
頭が動いていなかった。
「ついたよから、降りよう 」
「もう着いたの やったー! 」
車から出て少しだけ歩いて
オシャレな雰囲気の道まで歩くと
上にも横にもイルミネーションがたくさん
かざってあった。
クリスマスソングも聴こえてきて明るい気持ちになる。
「蓮、あそこすごいよ。いっしょに行こう 」
「ああ。 でも走るな 」
「うんっ ごめん 」
周りにたくさんの人がいるから
はぐれないようにギューッと手を握って
2人でイルミネーションのトンネルに入る。
「キレイだね 」
「そうだな。 でもここ寒いから
少し見たらどっか入ろう 」
「…うん わかった」
ずっと見ていたかったから、
少し寂しいような気はするけど、
免疫力落ちているからね。
ヒューっと冷たい風がふいて
体を縮こめると蓮の体が密着した。
「結愛、寒いから移動するよ 」
じんわりと蓮の温かさを感じながら歩くと
キレイな外装のカフェの前についた。