君がいたから

入り口のところに
小さなクリスマスツリーが飾ってあって
とても可愛らしい 。


「ここ入ろうか? 」

「うん 、ありがとう」


蓮がドアを開けてくれて、店内に入ると
スイーツの甘い匂いがした。

ほっと落ち着くこじんまりとした空間で
ゆっくりくつろげそう。

2人で窓ぎわの席にいって座った。



「結愛、可愛いね 」


なんだろう?
そう思って、あたりを見渡す。


「結愛が可愛いの…
俺だって、こんなこと言うの恥ずかしいん
だから気づいて 」


視線を前に戻すと
蓮の顔が真っ赤に染まっている。


「…いつもより、大人っぽくてドキドキする
病院嫌いの子どもの結愛も可愛いけどな
とにかく結愛の全部が好き 」


私だって、同じ気持ちだよ。

どんな蓮も大好き。


だけどそんなこと言われると
ここ静かだから、蓮に心臓の音聴こえちゃうよ…

胸に手を当ててうるさい心臓を落ちつかせる。



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