君がいたから

「結愛………」


ドキドキが収まらないうちに名前を呼ばれて
ビクッと体が動く。

「何ビックリしているの？
ほらこれ、クリスマスプレゼント 」


シンプルに包装してある正方形の箱が目の前に置かれた。


「ありがとう
開けてもいい？ 」

「いいよ 」

丁寧に包装紙はがしてみると、
花がらのかわいいケースが入っていた。


「蓮これ、かわいい。嬉しい 」


「結愛って鈍感だよ 」


少しだけスネた表情をする蓮

だけどすぐに笑顔になって私の目をまっすぐに見る。


「この箱はおまけなんだけど。
開けてみて 」


これだけでも、充分過ぎるほど嬉しいのに…
何入っているんだろう？


ゆっくりと開いてみると、
それはリングケースだったみたいで、

ゴールドリングにパールをはめこんだ
シンプルで上品なデザインの指輪が入っていた。


嬉しすぎてじわりと涙が落ちる。


「結愛、つけてあげる 」

右手を取られて、薬指に指輪が通される。

それたけでも、ドキドキ心臓が激しく動くのに…

「結愛がもっと大きくなったら、
今度は左手につけるから 」


耳もとでささやかれる。


ドキドキと嬉しさで気絶しそうなんだけど…

そういえば私、蓮にプレゼント用意していないことに

気づいてハッとする…