君がいたから

「蓮、ごめんね……」

自然とそんな言葉が出た。

だって、あんなにすごいクリスマスプレゼントもらっているのに、

いくら外出られなかったとはいえ、何もないなんて申し訳なくなるよ。



「何、謝ってるの? 」

「…私の方はプレゼント用意できなかったからさ 」

蓮からは何もかも貰ってばかり………


「…そんなことか
じゃあ、ひとつだけほしいものがあるけどいい? 」

真剣だけど優しいそんな目で見てくる蓮。


「うん、でも私が用意できるものならね 」


蓮のほしいものならなんでもって言いたいけど
あんまり高価なものとかは無理だから。


「じゃあ言うね………
結愛の笑顔がほしい 」

そんなの簡単過ぎるでしょ…って思ったけど


「5年先も、10年先もずっと結愛が俺の隣で笑っていてくれれば、他に何もいらないよ 」


「っ………」



言葉を失ってしまう。








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