君がいたから

「………結愛、大丈夫?
無理させすぎたかな 。そろそろ帰ろう 」


本当は今日1日ずっといっしょのいるはずだったけど、
食べたあと急に微熱が出てきた。
朝は体調バッチリでまだお昼過ぎなのに…


「大丈夫。元気だもん まだ蓮といたい」


自分の体にため息を尽きたいところだけど、

蓮の目を見つめてうったえる。


「結愛、今日は俺何もやることないから
病院に帰ってもいっしょにいるよ、だから帰ろう 」

折れてくれそうにない蓮。
言うこと聞くしかないか…

それに少しでも無理すれば
これから悪化するのは自分が一番わかっている。
自分の体だもん。


「…わかった。
でも、写真だけ2人で撮りたい…」


病院に戻ってもいつでもこの楽しい時間を目で見られるようにしたい。


「ああ、俺も結愛との写真ほしいしもちろんいいよ 」



「ありがとう 」

スマホを持ってから、蓮に顔を密着させる。

そして、2人の顔がキレイにうつる位置を探る。
自分で撮るのなかなか大変だけど
この角度なら丁度いい感じ。


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