君がいたから
「寒っ… 」
久しぶりに病院の外に出て
思わずそんな声を出してしまう。
吐く息も真っ白だ。
「蓮、お前外出るの1週間ぶりぐらいだろ?
気をつけろ
結菜のことは俺が温めるから良いけど、蓮も心配だ 」
「蓮先生、そんなに泊まってくれているんですか? 」
心配する2人
どうせ家に帰っても一人だし、それなら結愛がいる病院にいたほうが良いと思ってる。
それに家の方が心配で寝られない…
「はい、でも、俺は大丈夫なので
寒いのでそろそろ歩きましょ 」
寄りそう陽翔先生と結菜さんにそう言って、
神社の方向に歩きはじめる。
この2人は仲良くて本当に微笑ましい…
来年は結愛も含めて絶対に4人で行きたい。
そう思って進んでいるうちに、
神社に近づいてきたみたいで
さっきまで遠くの方で響いていた、ゴーンという除夜の鐘の音がだんだんと大きくなっていく。