君がいたから

「結愛、お父さんのことは何も心配すんな
俺は麻酔で眠っているときに髄液を抜き取られるだけだし、
それに、結愛に幸せになってほしいんだよ 」

本当に良いのかな…?と揺れ動く心を
お父さんの迷いのない目がしっかりととらえる。


今日のお父さんは私が知っている中でも

今までで一番カッコイイ顔をしている。


そして、蓮もお母さんも私の手を握って、
真剣な表情で見つめている。


ここにいるみんなと…別れるなんて嫌。


どうしても生きること諦めたくない。

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