君がいたから
「結愛、こっち来たらダメだよ
ちょっとだけ待って 」
………わかっているけど
辛すぎで体が言うことをきいてくれないの
助けて…寂しい………
そんなことも言えないくらいの吐き気初めてだよ。
「キツイな………少しだけ手繋ごう 」
蓮はマスクをして消毒をしてから
手をビニールの中に入れてくれた。
大きな手のひらをしっかり握ると
伝わってくる温かさ…
だけど………安心したのもつかの間
「オエ………ケボッ……ケボッ 」
胃液ばかりを大量に吐き続けてしまう。
背中を擦られても、
胃がムカムカして、
どんな体勢をとっても治まらない吐き気に
1時間以上も苦しめられていた。
目からは涙が止まらない。
「ウッ… ウエーン………グスン……ヒ…ヒック」
「体のお水、無くなっちゃうから
そろそろ泣き止もう ? 」
いつもは泣いても大丈夫って
言ってくれる蓮にそう言われるほど
泣いてしまった。