君がいたから
もう無理…
そう思ったときには遅かった。
「…ゲホッ………オエ… ゲホッ……ゲホッ… 」
口からドバッと出てきて
ベット、服
顔にまで
ツンとする臭いの胃液がかかってしまった。
ヒリヒリ、皮膚が溶けるような痛みがする。
「…結愛、苦しかったな
水くんできたからすぐ顔洗って 」
胃液という酸性の液体が顔にかかり緊急事態だったから
少しだけビニールのカーテンが開けられて
水の入った洗面器が目の前に置かれた。
「グスン………ごめんなさい…
………汚いからあっちいって」
こんなにみじめな姿蓮に見られたくない
臭くて、汚くて
まるでゴミのような自分。
「何言っているんだよ。とにかく顔に水かけるから 」
冷たい感覚がして
嫌な臭いやヒリヒリ感がなくなっていく
そして、真っ白でフカフカのタオルを顔にあててから
ニコッと笑って頭を撫でてくれた。
「俺が結愛に対して汚いなんて思うことないから。
安心して。 大丈夫だから」
そう言い汚物の掃除までやってくれる蓮
「………ありがとう でも本当ごめん」
気持ち悪さで下を向いて耐えていたけど、
蓮に顔を向ける。