君がいたから
「でも、やらないと辛いのは結愛だよ。
こんなに苦しんでいるの見てられないから
怖くない 怖くない ………」
優しく励ましてくれる蓮
もう少し体調がマシなら我慢しないとって
思えたかもしれない。
でも、今は、ただ怖くて………痛くて
苦しくて…
いつもに増して子どもの自分が出てしまう。
「絶対…やらない…もん………」
手足をバタバタ動かす。
自分でもこんな力がどこから出るのかわからない…
「結愛、一瞬頑張ったら楽になるから…
お願い…」
「…いやなもんは嫌なの 」
頭まで下げている蓮にこんなこと
言ってしまう自分がわからない。
「結愛、ごめん………無理矢理やるよ 」
腕を引っぱられて、固定されてしまった。
激しい頭痛のせいでそれがとてつもなく恐怖に感じる。
「離して、蓮なんか…大っ嫌いー 」
叫んだ瞬間意識が途切れてしまった。