君がいたから
目を覚まして 蓮side
2日前、結愛は頭痛をうったえて意識を失い
そのあと42度の高熱を出してしまった。
『蓮なんて…大っ嫌い ー』
一瞬ショックを受けた言葉。
でも、結愛の様子を見ていれば本心じゃないってことはすぐわかった。
俺が腕を持ったとき震え方から、ただ注射を打たれるだけの怖さじゃなかったような気がする。
あまりの痛みや、高い熱で幻覚でも見ていたのかもしれなし、
結愛自身も何がなんだかわけわからなくなっていたのだと思う。
そして目を覚まさないまま、骨髄移植の日になった。
意識が無くなって良かったのかもしれない。
もちろん心配だし、意識がなくなるってことは危ない状態だから
医者らしくない考えだけど、そのくらい今回の処置は、結愛にとって辛そうだった。
食事は取れなくて、点滴でしか栄養を入れられないし
一日中何らかの副作用に襲われていて
起きている間はずっと苦しそうな顔をしていたから………