君がいたから
「結菜さん、すみません。
こんなところ見せてしまって 」
きっと…結愛のさっきの危ない状態を聞いてきてくれたんだろうな…
結愛ほどじゃないけど結菜さんもかなり痩せてしまっていた。
「いいえ。大丈夫です
結愛のこと思って泣いてくれているのに
謝らないで下さい 」
「ありがとうございます
陽翔先生のほうの具合は大丈夫ですか? 」
陽翔先生のほうはリスクはほとんどないとはいうけど
髄液を採取するときに全身麻酔をしたから心配だ。
「はい、主人はさっき目を覚ましたので大丈夫です。
それより結愛は………」
結菜さんが言葉を詰まらすけど、何を言いたいかは伝わってきた。
ゆっくりとひと呼吸してから結菜さんの目を見て話し始める。