君がいたから
「結愛、泣くなよ
俺は結愛の笑顔が見たい 」
「蓮だって泣いているじゃん
それに涙が出るのは蓮のせいだもん 」
嬉しすぎることばっかり言われると
泣きたくなくても目がウルウルしてしまう
「抱きしめられるの嫌だった?
俺は結愛抱きしめたいし
俺のものにしたいのに残念だな… 」
「違うの…嬉しすぎるから 」
久しぶりに見る蓮のいじわるそうな笑み。
こういうときの蓮に敵わないのは
身をもってきて知っているから素直になる
ドキドキしすぎて本当に心臓止まりかねないし…
「ハハ、結愛は素直でいい子だね
よしよし。
かわいい子には退院したら病院ではできないこともしてたくさんドキドキさせてあげないと 」
「また、子どもあつかいして 」
何を言っても、結局ドキドキさせられる私の心臓…
「結愛顔真っ赤、何か変なこと想像したでしょ 」
「してないもん…真っ赤なのは蓮でしょ 」
口では恥ずかしくて素直になれないけど、
またこんなふうに蓮といっしょに笑い合えることの幸せを噛みしめた一日だった。