君がいたから
「先生、もう大丈夫だよ
ごめんねさっきは………」
恥ずかしかったとはいえ、
部屋から追い出す形になってしまって
少しだけもうしわけない気もした。
「結愛ちゃんも高校生だから
恥ずかしいって気持ちあるのに
こっちこそ悪かった 」
「でも…絶対さっきまで小学生くらいの子どもだと思ってたでしょ?」
「………思ってないって」
なんか間があったし…
幼稚なことばかりするから仕方ないけどね。
熱のある頭でボンヤリとそんなことを考えていると蓮先生のPHSが鳴る。
「ごめんね…、そろそろいくね
具合悪かったら無理しないでナースコール押して。
怖いから隠すとかはなしだよ 」
「はーい 」
蓮先生は出ていった。
いつもなら医者がいなくなると嬉しいのに
急にシーンとして寂しさがこみ上げてくる。
体調悪いから心細くなっているんだよね…
今日の私は何か変だけど
深く考えると熱がさらに上がりそうだからそう思うようにした。