君がいたから
「結愛、どうだった?
楽しかった?」
教室に戻ると、香帆と美月がかけよってきた。
なんて言ったら良いの………?
蓮先生の言葉で、ドキドキしたり、苦しくなったり、
生まれてからこんな感覚になったのは初めてで、自分でも何考えているのかわからないくらい変なのに。
「まぁ後で話聞かせて 」
「…うん」
クラスメイトの楽しそうな声がきこえて
文化祭の賑やかな雰囲気も感じる。
けど、私は蓮先生のことしか考えられなかった。
誰かを好きになるってこういうことなの ?
恋愛経験なんて全くないからわからないよ…
モヤモヤが晴れないままもなんとか、
その後も文化祭でやる仕事はやって
放課後になった。
そして、今日のことを美月と香帆に話す。
蓮先生が何を思っているのか?
どうして、気分がコロコロ変わってしまうのか?
そんなことを全部言うと、
香帆と美月の顔は明るくなる。
「結愛、それって絶対両想いだよ 」
「なのに、結愛ってバカだね
告白されているの気づかないなんて 」
2人の口から耳を疑うような
そんな言葉まで出てくる。