君がいたから
「わかった。
でも、テスト終わったら必ず病院行くこと
約束して 」
「………………」
身体が震えてきて言葉が出ない。
「結愛のこと心配なんだから。
怖いかもしれないけど
診てくれるのあの蓮先生なんでしょ?」
「結愛、取り返しのつかないことになったら
どうするの?
行かないなら私たちで無理矢理連れて行くから 」
心配そうに眉を下げて
私のことを見る2人
「…ふ、2人とも大げさだよ。
風邪だから、そのうち治るよ。
高熱が出ているわけじゃないし… 」
「絶対、いつもの風邪とは違うでしょ」
「…………っ」
それは、自分が1番よくわかってるよ。
だから
もしも、重たい病気だったら…って
嫌でも思ってしまう。
「結愛、わかっている…?」
「ごめんね…わかったから
今は勉強しないと 」
あんまり心配させないように
笑顔を向けてから、教科書に目を移す。
テスト前は頑張って勉強する方だけど
昨日から、不安で心がつぶされそうで
全く集中できなかったのは事実だし。