君がいたから

「昨日も話たけど、結愛は白血病の可能性が高い。 だから、もう一つ受けてほしい検査があるんだけど…」


言葉を詰まらせる蓮…


「痛いの…? 」


自分が大病かもなのに、
そんな質問してしまうなんて、子どもみたい
だけど、痛さには本当に弱い。


「…骨に針をさして髄液を採る検査だから
かなり痛いよ。
麻酔はするけど、髄液抜く時は麻酔が効かないから。 」


普通の注射でも、痛いのに…

骨に刺すなんて
そんなのやりたくない…


「いや………」


蓮先生の真剣な目を見れば

やらない選択肢がないのはわかる…

けど自然と漏れてしまう言葉…


「ごめん、かわいそうだけど、これは結愛の言うことは聞けないよ。

病状がわからないと、治療もできなくて、その間にも病気が進行していって、どんどん辛くなるから 。
今から処置室連れて行くな 」


ふわりと体が宙に浮く…


「嫌だ………グスン 」


痛いことも………
すべて私のためにやってくれるのは
理解しているけど、


受け入れられなくて
感情が爆発してしまう。



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