君がいたから

「やらないっ、降ろして 嫌っ…グスン……
やめてー ………ヒック 」


涙で視界が見えないまま処置室に連れてこられてしまった。


壁にはキャラクターの絵がたくさん描いてあって
明るい雰囲気だったけど、怖さは増していくばかり…


ぬいぐるみがたくさんあるベットに
そっと下ろされた。

覗いてはいけないと思いつつも
検査に使う道具をチラッと見てしまった。


何この針…
ドライバーみたいにな太さの針を見て衝撃を受ける。
これ刺すの…?

無理…

布がかぶっているのに
なんでわざわざ見てしまったのかと後悔する。



「結愛、怖いかもしれないけど上の服脱ごう」

「やだ………これ刺すんでしょ、
グスン…やだ、鬼ー 」


「鬼はひどいよ…
大丈夫これ刺すときは麻酔するから
安心して。

痛いこともあるけど、少しでも負担
減らせるように俺も頑張るから、
結愛も頑張ろ? 」


優しい、まなざしでこちらを見つめてから


近づいてきて耳もとで
怖くないよってささやいてくれる。


「結愛、服脱がすよ 」


服の裾をもたれて上にあげられる


「両手上に上げてね
大丈夫だよ 」

子どもを諭すような口調で
それに安心してしまって蓮の言うとおり
した。


だけど恥ずかしすぎる
上半身丸裸なんて…





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