君がいたから
「結愛の辛さわかってあげられなくてごめんな…
でも、俺は結愛が後で苦しい思いをしてほしくないから、たとえ嫌われても辛い検査も治療もやるよ 」
悲しそうな瞳で、見つめてくる
蓮だって、辛い思いをしてくれているんだよね………
私を助けるために
私が蓮のこと嫌いになるなんてことはないよ
逆に嫌われても私は蓮をずっと好きでいると思う。
これ以上泣いたらダメ…
あふれる涙をグッと堪える。
「ごめんね…たくさん泣いたりして…弱虫で…
蓮のこと嫌いにならないから…そんな顔しないで…」
「結愛、ありがとう。
でも今日は嫌なことばっかり頑張ったからたくさん泣いて良いよ。
今、言うのも悪いけど
これから辛い治療があると思う。
我慢していたら結愛が辛くなっちゃうから
俺には気持ちぶつけて。
どんなに泣いても、俺にあたったりしても
絶対支えるから。辛い気持ち我慢するのは禁止。 約束して? 」
「うん………グスン……ヒック …」
心の中まで見抜かれて…
せっかく止めたのに涙がまた次から次へと
あふれだす。
「私、頑張るから…助けてね」
「約束する 」
白血病の治療って辛そうだし
治るかもわからない…けど
蓮が治そうとしてくれているんだから
頑張ろう。
そう強く思った。