君がいたから
「結愛、2人だけだから泣いても良いんだよ
親に心配させないように我慢して偉かったよ
でも、俺の前でだけは辛かったら弱音を吐いて 」
蓮もお父さんもお母さんも私が泣き叫びたいってことをわかってくれている。
さっきまで涙を出さなかった分
まるでダムが決壊したかのように
大量の涙があふれだす。
「うっ………ワーン
なんで、なの……………グスン
嫌だよ、注射………点滴も 副作用も全部
………でも…グスン まだ…死にたくない…
やだ………全部もう…ワーン 」
どんなに頑張ろうと思っていてもどうしても
弱い心が出てしまう。
「ワーン……ヒック… ヒック」
泣いている間にバチバチ
蓮のこと叩いてしまったけど、それでも
私を目を見て頷いてくれる。
そして私が落ちつくまで、背中を擦ってくれた。