君がいたから
「もう、痛いことは終わりだよ。
だからおいで 」
嫌なことが終わると一気に甘えたくなって
蓮の腕の中に入る。
渡辺さんも私たちの関係のことは知っているから、処置が終わるとさっさと出ていって病室では蓮と二人きり。
「グスン………ヒック… ウワーン…」
「痛いことばっかりして…ごめんね…
結愛が元気になってほしいからやっているけど…痛いものは嫌だよね。 よしよし 」
蓮の白衣がビチョビチョになるほど涙が流れてくるけど、それでも蓮に抱きしめられると
すごく安心する。
温もりも匂いも全部好き。
「ううん、ありがとう………」
「結愛といると癒やさせるな…
早く良くなっていっぱい楽しいことしよう」
癒やされるのは私の方だよ…
「うん……… 」
「疲れたと思うから、目瞑りな 」
一定のリズムでポンポンされるのが
気持ちよくて、だんだんとウトウトしてきて、涙の中で眠ってしまった。