何億もの星に想いをのせて。〜何度だってあなたを〜

私は雪が帰って来るのを待つ。

「雪っ。モクレンはなんて?」

心臓が高鳴る。

もうすぐ春に会えるかも知れないのだから。

「あぁ、白狼に似た人の情報が出た。まだ、確かではない。もう少し調べるそうだ。」

あっ、そっか。

似た人はいくらでもいるもんね。

「もし、その人の名前が分かったら私に伝えてくれない?とモクレンに伝えてくれない?」

もし、それが春という名だったらその可能性が高い。

「あぁ、分かった。」と雪は短く返事をした。

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