直球すぎです、成瀬くん
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「クリスマスだ〜〜!!ねえ何する!?クリパしよーよ4人で!!」
「いいけど、その前に試験だよ?」
「玲可ヤメテそれ考えないようにしてたのに…」
12月。
あっという間に12月になった。
入学したのがつい先日のことのように感じる。
ホームルームを終えた放課後の教室。百叶の席にいつもの4人で集まるとすぐに、まりなちゃんが目を輝かせてそう言った。
いよいよ期末試験が迫ってきて、私も少しずつ勉強を始めなきゃと思っていたけれど……玲可ちゃんの落ち着いた声に、今日帰ったらすぐに始めよう、と決心する。
「え〜じゃあさ、また4人で勉強会しようよ!」
百叶先生のおかげで前回割と点数取れたし、と嬉しそうに言うまりなちゃんに、百叶が小さく頷く。
「え、じゃあさ今から図書室行こうよ!」
「え、今から?」
「うん!ね、百叶先生いいでしょ?」
百叶の腕を取ると、グイグイと引っ張るまりなちゃん。
「ちょっとまりな、百叶の都合も聞いてから…」
「…あ、私は、大丈夫だよ」
「ホラね、早く行こ!」
返事を聞くなり、まりなちゃんは百叶を立ち上がらせると、そのまま教室を出て行った。
「…柚、図書室行ける?」
机に残された百叶の鞄を持つと、玲可ちゃんが私をちらりと見た。
「…っあ、う、うん、大丈夫だよ」
頷いてみせると玲可ちゃんは、じゃあ行こっか、と教室を出たので私もそれに続いた。
「…あの、ごめん、私ちょっとお手洗いに行ってくるね…」
「あ、おっけーいってらっしゃーい」
勉強し始めて1時間ほど経ったタイミングで席を立つ。
みんなの集中している空気を邪魔してしまう形になってしまい、始める前に済ませておけばよかった…と今更ながら後悔しつつも、静かな廊下を小走りで進む。