アリサはもう逃げられない
「ありがとう。すぐに戻ってくるわ」
マッドハッターにお礼を言い、亜梨沙は大広間へと向かう。赤が基調となった豪華なお城はゲームの中とは言えアリスをいつも緊張させるのだ。
「陛下、アリサ様です」
城の中では使用人に案内してもらい、亜梨沙は絨毯が敷かれ、立派な玉座まで置かれた大広間に顔を出す。そこには、赤いマントを羽織って豪華な王冠を頭にかぶった男性がいた。
「アリサ、城にいるなら会いに来てくれてもいいんだぞ?」
男性ーーーハートの国の王は亜梨沙を抱き寄せ、嬉しそうにする。ゲームの中だが異性に抱き寄せられていることに亜梨沙はドキドキし、「わ、わかりました。離してください」と顔を赤くしながら言った。
「それで、ご用件は何でしょうか?」
やっとハートの国の王に離してもらえた後、亜梨沙は訊ねる。早くお茶会に戻らないとマッドハッターにまた注意されてしまう。
「ああ、大切な話なんだ……」
ハートの国の王はそう言い、服のポケットから小さな箱を取り出し、亜梨沙の目の前で開ける。そこに入っていたのはルビーとダイヤモンドの指輪だった。
マッドハッターにお礼を言い、亜梨沙は大広間へと向かう。赤が基調となった豪華なお城はゲームの中とは言えアリスをいつも緊張させるのだ。
「陛下、アリサ様です」
城の中では使用人に案内してもらい、亜梨沙は絨毯が敷かれ、立派な玉座まで置かれた大広間に顔を出す。そこには、赤いマントを羽織って豪華な王冠を頭にかぶった男性がいた。
「アリサ、城にいるなら会いに来てくれてもいいんだぞ?」
男性ーーーハートの国の王は亜梨沙を抱き寄せ、嬉しそうにする。ゲームの中だが異性に抱き寄せられていることに亜梨沙はドキドキし、「わ、わかりました。離してください」と顔を赤くしながら言った。
「それで、ご用件は何でしょうか?」
やっとハートの国の王に離してもらえた後、亜梨沙は訊ねる。早くお茶会に戻らないとマッドハッターにまた注意されてしまう。
「ああ、大切な話なんだ……」
ハートの国の王はそう言い、服のポケットから小さな箱を取り出し、亜梨沙の目の前で開ける。そこに入っていたのはルビーとダイヤモンドの指輪だった。