ダルメシアンのような君【完】



「じゃあー……″ダル″は?」



″ダルメシアン柄のスウェットを着ているから″という安直な理由で私はそう言った。


我ながらなんの捻りもないな……と思ったくらい。



「ダル?うん、いいよ。気に入った!じゃ、おねーさんまたねー!」



彼ーーもとい、″ダル″は私の部屋を出た後も、私のベランダに向かって手を振り続けた。



「ーーヘンな子」



そう呟き、私はベランダからそんなダルの様子を見続けた。



< 13 / 44 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop