ダルメシアンのような君【完】
考えてみれば、adamってよく歌番組に出ていたのに。
ダルが加わったこともワイドショーなんかで大々的報じられていたはず。
なっこがアイドル好きなのに対して、私はずっとそういうものには興味を示してこなかったんだ。
「でも、俺にはおねーさんが気付いてなかったのはある意味良かったよ。こうして普通に接してくれたワケだし。でも、」
ダルは少し唇を噛んで、
「ごめん、おねーさん。バレちゃった以上おれ、ここにはもう来れないや」
と俯きながらそう告げた。