17時、カフェオレ。



翌日


昼休みになってすぐ、未希に声を掛けてから私はお弁当を持って、2年生のクラスに向かった。


「あ、あの…」

「ん?」


2年C組…ここであってる、はず…
私はドアの近くの人に声をかけた。


「あの、伊藤将人さんはこのクラスであってますか…?」

「あぁ、将人?そうだよ。呼ぶ?」

「あ、お願いします!」


ふぅ…よかった…
文化祭の時教室じゃなくて外でやってたから不安だったけど…


「将人~!!」

え、えぇ!?
そんな大声で呼ぶの!?

「女の子からお呼び出し―!!」


しかも言い方!!
なにその告白のために呼んでるみたいなやつ…


「えー?」


あ、伊藤先輩の声だ。
…どこだー?


「なんかすっげぇ可愛い子―!
1年生だよー!」


だ、だから!
そんな大声で呼ばないでよー…


「あ、あぁ」


伊藤先輩のそんな声が聞こえたと思ったら、窓の方から先輩が歩いてきた。


「優奈ちゃん?どうしたの。
教室来るなんて珍しいね」

「お、お昼!ちょっと一緒に食べようかと…」

「…あー、うん。なんとなくわかったわ。
弁当持ってくるね」

「あ、はい」


ふぅー…、緊張した…


「ねぇねぇ、将人の彼女?」

「えっ…?」


のんきに安堵のため息を出していたら
伊藤先輩を呼び出してくれた方が、そんなことを言い出した。


「いいなー、俺もこんな可愛い彼女に迎え来てほしいわー」

「だなー。俺も来ねぇかな、誰か迎えに」


ちょ、ちょっとちょっと…
なにを勝手に話を進めているんだ…


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