17時、カフェオレ。



そんな話をしてたら紫那さんたちが立ち上がったから
私たちは急いでロビーへと戻った。


「これで一緒にエレベーターに乗り込んだら
もう完璧恋人、だね」

「え、エレベーターでですか?」

「仕事上の関係ならエレベーターの前で別れるよ」

「え、でももし別々の部屋を取ってたら一緒に乗りますよね?」

「別々の部屋なんか取るか?
だって成宮さんは実家が近くにあるんだよ?」

「……まぁ、普通
帰省したら自宅に泊まりますよね…」

「でしょ?
だからエレベーターに乗り込んだら決定」


そんなことしてたらお会計を終えて、2人が出てきて
2人はエレベーターホールへと向かったから、私たちもそれを追いかけた。


「……ねぇ。俺変なもの見ちゃった」

「え?なんですか?」

「成宮さんの左手薬指…
あれ、ダイヤの指輪じゃね…?」

「え!?」


左手、薬指…?
でも…さっき喫茶店ではそんなのつけてなかったよ…?


エレベーターホールについて、エレベーターを待つ間
私は凝視して紫那さんの左手を見たら、確かに指輪がついていて…


「……あの、もしかして
あの人が日本に戻ってきた理由って…」

「……かもな。
日本に帰ってきたわけじゃなくて、向こうに永住決めるのかもな。
まぁ…永住のためのビザ取るの難しいらしいし、すぐにってことじゃないのかもだけど」


そんな話をしていたら、2人は到着したエレベーターに一緒に乗り込んでいった。


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