17時、カフェオレ。
「これどうするよ。
あの2人がゴールインしたら、もう理玖の前にはさすがに現れないんじゃね?」
「…さすがに、伝えた方が…」
「でも理玖がそれ信じるかわからねぇし。
それにもし今回理玖に会いにきた理由が、そのこと伝えにきたためなんだったら俺らから言うのはやめたほうがいいよ。
とりあえずあの人が日本にいる間は待ってみよ」
「…はい」
そう、だよね。
もしかしたら事実を伝えにきたのかもしれない。
それなら、紫那さんからの言葉を待つのが一番いいよね…?
「でも、これで優奈ちゃんも遠慮なくいけるね?」
「え?」
「今、遠慮して話さないようにしてるでしょ?」
「えっ、よくわかりましたね」
「理玖が言ってたから。
最近優奈ちゃんに避けられてるような気がする、って。
でも話しかけても普通だから、嫌われてはないような気がするってさ」
うぅ…、先輩にバレてたのか…
避けてる、っていうか…自分からは近づかないようにしてるだけなんだけど…
…それを避けてるって言うんだよ、優奈…
「けっこう気にしてたよ?」
「だってー…、正直どうしたらいいかわからないんですもん。
距離は置こうって思ってはいるんですけど、話しかけられたら無視できないし…
修学旅行のお土産でこれもらったんですけど、もう内心嬉しすぎて喜び抑えるの大変でしたもん…」
…ちょっと、というか
かなり表には出てしまっていたかもしれないけど…
「あ、それも買うかめっちゃ悩んでたから!
俺が背中押さなきゃ買わなかったやつだから!俺に感謝!」