17時、カフェオレ。
先輩はすぐ伊藤先輩に電話をかけ、5分くらいで伊藤先輩はここに到着した。
「おう、どうしたー?急に」
そう言いながら歩いてくる伊藤先輩が、なんだか妙に落ち着いて
さっきまで不安定だった私の心が、すっと流れていく感じがして
「あれ、優奈ちゃん?」
私は、自分から伊藤先輩のところに歩み寄った。
「優奈ちゃんもいたんだ?
……って、え!?なになに!?どうした!?」
伊藤先輩を見たらすっごい安心して、私は先輩に抱き着いて、ヒックヒックとそのまま泣いてしまった。
…ちょっと、疲れてしまったんだ。
もうなにもかも。
理玖先輩を好きでいることに、疲れてしまった。
「……将人、優奈ちゃんのこと送ってってあげて」
「え?え、俺が?」
「頼んだ」
理玖先輩はそう言って、歩き出した。
その足音が遠くなって、聞こえなくなって
私はようやく、伊藤先輩から離れた。
「なに、どうしたの
なにかあったの?」