17時、カフェオレ。



「理由、聞いちゃだめ?」

「え、理由…」


他に好きな人がいる、とかも言えない…
そんなん言ったら絶対誰!?とか聞かれるもん…


「え、と…だってしゃべったこともないし…」

「それならこれから仲良くなれば…
友達からじゃだめかな」


え、えぇぇー…
友達から、か…

どっちみち、私は長谷川くんには今興味がないのにー…


「あ、あの…
とりあえず私今急いでて…

また今度じゃだめ、かな…」

「それじゃあ連絡先だけでも教えてよ!」


えぇぇー…
それって連絡しなきゃだめでしょ…?

興味ないのに、そうやって思わせぶりなことするのも悪いし…


「…あの、ごめんね
本当に私、長谷川君とは…

だからごめん、腕離してもらえないかな」

「でも、それじゃ俺諦められないし!」


…あーもう、どうしたらいいの、これ…

って、もう45分!?
どうしよう、このままじゃ遅刻しちゃう…!!

かといって連絡先教えて連絡がたくさん来るのも…
返信して期待もたせるようなこともしたくない…


「…あの、本当に私困るっ…!」


そう言ったとき、急に私の前に誰かが現れた。



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