17時、カフェオレ。
「はは、ごめん
驚かせた?」
「…えっとー…
ど、どういう意味で…」
私がそう聞くと、先輩はまた優しい笑顔を私に向けた。
「俺、紫那の本音を見て、まぁショックにはショックだったんだけどさ
外に出て、駅前のイルミネーション見てたら素直にキレイだなーって思って
…なんか、すっきりしたんだ。
俺ずっと不安だった。
紫那の考えてることがわからなくて、怖くて逃げてきた。
…でも紫那の愛しそうに笑う姿とか、指輪見たりして
なんかそういう感情が一気に吹っ飛んだんだ。
…俺、やっぱり紫那の本音を知りたかったんだと思う」
…そう、だよね。
察するなんて、難しいもん。
我慢が溜まってくだけだもん…
「でも知ったら、なんか一気にすっきりしたんだ。
でもそれと同時に、優奈ちゃんに合わせる顔ないなって、そっちの罪悪感でこの数日間潰れてて…
正直、優奈ちゃんとワッフル食べ行った次の日から、まともに授業すら受けられてなくて」
「え…っ!?」
え、待って
先輩ってそういう感じの人…?
授業とかしっかり受けてそうな、真面目な人だと思ってたんだけど…
…そういう一面もあるんだぁ…