17時、カフェオレ。
「彼女、困ってるじゃん。
手、離してあげたら?」
「は?誰だよ!」
だ、誰…?
そう思って見上げたら
「えっ…!?」
そこには、あのカフェオレお兄さんが立っていた。
「通り過ぎの者ですけど。
でも、この子今からバイトだから。
好きなら嫌がることやめたほうがいいよ?
嫌われるだけだと思うよ」
そういって、私の腕から長谷川くんの手を放してくれた。
「ほら、行きな?」
「え、あっ…」
…え、待って…?
カフェオレお兄さんの着てるの、うちの学校の制服…
ってことは、もしかして同じ高校だったの…?
「…ん?」
「あ、いえ…
ありがとうございました!」
私はそういって、喫茶店まで走った。
長谷川くんがあそこまでしつこいとは思わなかった…
もしバイト先知られたら…って思ったら怖かったから、とにかく走った。
…それに、あの人が同じ高校だったなんて…
っていうか、あの大人っぽさで高校生…
てっきり大学生かと思ってた…