17時、カフェオレ。



う、わ…最悪…
そういえばさっき換気しようってドア開けといたんだっけ…


「よかったな。誘う手間省けたじゃん」

「…もー!マスターのせいだよ!」


マスターはそう言い逃げして、裏へと行った。
もうあれ、そのままこのお店から抜ける気だな。まったく…


「…すみません、騒がしくて…」

「いえいえ」


先輩はそう言って、いつもの席に座った。


「ご注文はなにになさいますか?」

「今日のおすすめのミルクティーで」


先輩は、メニューも開かず
迷わずそう言った。


「…今日もミルクティーでいいんですか?
コーヒー系もできますけど…」

「うん。
俺は優奈ちゃんが淹れるのはなんでも好きだから。

これからは、優奈ちゃんのミルクティーの味と向き合ってこうかなって」


私の目を見ながらそういう先輩の優しい笑顔とその言葉に、私の胸はきゅんっとした。

もう、この人のこういうところ
本当にだいすき。


「…かしこまりました」


私は笑顔で注文を受け、茶葉を取りに行った。



< 173 / 186 >

この作品をシェア

pagetop