17時、カフェオレ。
「……やっぱ、優奈ちゃんが言ってたことわかるな」
「え?…どれですか?」
「好きな人相手だと、考えてることわからなくなるってやつ。
前はわかりやすいとか言ったけど、やっぱり難しいね」
…え?え?
す、好きな人相手…って、どういうこと…?
それって…?
…い、いやいやいや
先輩まだ別れたばっかりなんだから。
浮かれるんじゃない、優奈。
…でも、他にいるかな…
先輩に、好きな人って…
「どうかした?」
「……先輩の発言に悩んでるんですっ」
「はは、そっか」
先輩は、それ以上なにも言わなかった。
結局、その言葉の真意もわからぬまま…
…でも、こうやって私のためにここに来てくれて、私との会話を楽しみながら私の淹れたミルクティーを飲んでくれている。
それだけで、私は十分幸せです。
「あ、日曜日はその隣に私が座ってもいいですか?」
「え?うん。それはいいんだけど」
先輩は真顔になって、少し私を見つめた。
「……でも、日曜日は違うところに行こうよ。
せっかくのおやすみなんだから」
「えっ…!
そ、それって…で、デーーー…「デートだね」
うぇっ…!?!?
で、デート!?私と先輩が…!?
「……顔、真っ赤。かわいい」
「せ、先輩のせいです!!」