17時、カフェオレ。



あーだこーだしてたらあっという間に16時半になっていて
マスターは急いでお店を出て行った。


今日のお客さんもゼロ。
本当、これ私のバイト代とか出してていいのかな…


と思ったら
また16時40分なのに


――カランカラン、


「あ、いらっしゃいませ」


もう、カフェオレお兄さんがやってきた。


「あ、やっぱりさっきの子だ」

「あっ…、先ほどはありがとうございました」


私はさっそく、頭を下げた。


「いや、あれくらい。
俺余計なことしたかなってちょっと心配になっちゃった。

彼氏?ではないよね?」


お兄さんはそう言っていつもの席に座ったから
私も、いつものカフェオレの準備をした。


「あ、いえ…
実は告白されて…

断っても諦めてもらえなくて」

「そうなんだ。
可愛い子は大変だね」


お兄さんはサラッとそんなことを言うから、私の手元はガチャンと音を立てた。


「い、いや…」


か、かわいいっていったよ、この人…



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