17時、カフェオレ。



なにこれ、やばい!!
全然集中できないよ…!


「…優奈ちゃん?聞いてる?」

「き、聞いてます!!」


ひゃー!!こ、声のボリューム間違えた!!


「はは、優奈ちゃん完全緊張してるんじゃない?
優奈ちゃん男慣れしてないもんなー。

青年!もう少し離れてやれ!」

「え、あぁ!ごめん、俺気づかなくて」

「い、いえ…」


いつもカウンター越しだから…
こんな近くによることがなくて、もう心臓が…バックバク…


「優奈ちゃん、可愛いのに彼氏いたことないんだ?」

「えっ、まぁ…
なんかあんまり恋とか縁がなくて…」

「この前告白されてたし、モテそうなのにね」


い、いやいやいや…
どうでもいい人に告白されても仕方ないんですよ、先輩…っ

私は、あなたが好きなんですから…


「じゃあちょっと距離感気を付けるね」

「す、すみません…」


先輩はそう言って、さっきみたいに身を乗り出さず、腕だけ出して勉強を教えてくれた。


「あー…、そういうことかぁ…」

「ね?簡単でしょ?」

「理玖先輩の教え方が上手なんですよ!」

「はは、ならよかった。
テスト大丈夫そう?」

「んー…
まぁ数学させ乗り越えればなんとかなりそうですかね…」

「数学が苦手なんだ?」

「もう全然…ちんぷんかんぷんなんです」


小学生の頃から算数って苦手…
分数あたりから全然できないのに、こんな高校生の問題がとけるわけが…



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