17時、カフェオレ。



翌日、私の寝起きは最高によかった。

先輩の『おいしい』が聞きたくて。
先輩の笑顔が見たくて。

私は朝からクッキーを焼いていた。


「え、それ今焼いてるの!?」

「あ、お母さんおはよ!
朝オーブン使わないでしょ?ちょっと貸してね!」

「まぁいいけど…」


焼いてる間に、身支度整えて、朝ご飯も急いで食べて、クッキーが焼きあがった。


「おー、おいしいそうじゃない」

「でしょ?
ちょっと多いからお母さんにもあげるよー」


昨日買っておいたかわいいかわいい袋に詰め替えて、あまりは全部お母さん。
もちろん、味見のために私も食べたけど。


「いってきまーす!」

「行ってらっしゃい」


本当、今日の足取りは軽いや。
放課後先輩に会える。先輩にクッキーを食べてもらう。
それだけのことだけど、恋する私にはそれが今一番うれしいことだから。


「あ、未希おはよ!」

「わぁ、びっくりしたー。
おはよ」


学校へ向かう途中、未希に合流して
さっそく1袋を未希に差し出した。


「はい、あげる!」

「え、またクッキー?どうしたの?」

「理玖先輩にあげる約束してるんだー」


早く、放課後にならないかな。
早く先輩に会いたい。待ち遠しいよ!


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