17時、カフェオレ。



「…そうですよね
人の気持ちなんて、わからないですもんね
すみません」


…でもさ
先輩だって、なんにもわかってないじゃん。

そのクッキーの味だって
私のミルクティーの味だって

わかってないじゃん。




―――カランカラン、


また泣きそうになってしまったとき、
お店のドアがまた音を鳴らした。


「いらっしゃいませー」


そうドアの方を向いたら


「あ。」

「あ!優奈ちゃん!しかも理玖も!」


なぜか、伊藤先輩が立っていた。


「あ、2人ここで知り合ったのか!
そういうことか!」

「…先輩は、どうしてここに…」


今まで一度も見たことありませんけど…


「え、気分?
なんか軽く暇つぶしに来てみただけ。

にしても、優奈ちゃんここでバイトしてたなんて!」

「あ、はは…」


なんか、先輩に助けられちゃった。
涙も吹き飛んだし、自然と笑っちゃったし。


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