塩対応彼氏の恋愛事情。
「結月を失って、水瀬は臆病になってるんだろう。」
そして愛情表現も前の方が深かった。
今、莉茉から聞く水瀬はまるで別人のように冷たい。
「…そんな事があったんですね。」
何も知らずに水瀬をぶん殴った事を後悔してるな、遊佐は。
「何も自分を責めることはない。今回の件に関しては水瀬が悪いし。」
結月の時は愛しすぎて、一方的に自分の事を好いている女達が自分の愛する彼女を死に追いやった。
莉茉の時はどうしたらいいか分からなくて、でも好きでトラウマから愛情を表に出せず、自らが愛する人を傷つけた。
「本当に馬鹿な男だよ。水瀬は。」
今も昔も、器用で聡明で、完璧な男なんかじゃない。
「本当に…馬鹿だ。」
玲華side end