塩対応彼氏の恋愛事情。
「…俺、ソファで寝ようか?」
退院した日、私が眠ったあとに水瀬さんはベッドに潜り込んだらしく、起きた時には居なかったからそこまで緊張せずに済んだ。
でも今日は、私はおめめパッチリだし、意識がある時から一緒にベッドで寝るということで…
「い、いえ、それなら私がソファに…!」
そう言ってベッドから立ち上がりリビングに向かおうとすると、私と同じ香りに包まれた。
「あ、ごめん。…いつもの癖で」
そう言った水瀬さんの顔は、少し寂しそうで。
「…あの、水瀬さんがよければ、ですけど……一緒に寝ませんか?」
きゅっと水瀬さんの服を掴みそう言うと、水瀬さんは少し驚いた顔をしたあと顔を背けた。