塩対応彼氏の恋愛事情。
「ネクタイピン!それならさっき向こうにいいのが……」
いつも付けてたオシャレなやつ、なくしちゃったのは残念だけどこれでプレゼントが決まった。
「それって誕生石?」
「そう!3月だから、アクアマリンなの。」
アクアマリンの誕生石の石言葉は聡明、勇敢。
本当に絢くんにぴったりな誕生石だと思う。
「水瀬さん想われてんなぁ〜。なんつーか…ちょっと妬ける。」
そういえば遊佐くんは、私の事…───
「…そんな顔してたら襲うよ?」
「襲っ…」
「ウソ。篠宮面白い反応するからつい。」
「ゆ、遊佐くん…!」
店内というのにも関わらず、私は遊佐くんをポカポカと叩いた。
「あー…全然痛くねぇ。」
…効いてないみたいだったけど。