塩対応彼氏の恋愛事情。
「…莉茉、は」
珍しく歯切れが悪い。
思った事ははっきり言う絢くんなのに、やっぱりお酒がはいっているせい?
「俺といて、幸せ?」
私の手を掴み、そのまま引っ張られ私は絢くんの腕の中にすっぽり。
「…幸せだよ?」
なんでそんなことを聞くのか、わからなくて。
でもそれに答えなきゃ、絢くんが消えてしまいそうな気がした。
「……ウソツキ。」
耳元で囁かれた言葉は、私を動揺させるには十分だった。
なんで嘘と断言出来るのか、どうしてそんなに悲しそうな声なのか。
「なんで、そんなこと言うの…?」
力を振り絞って絢くんから離れた。
その時、絢くんの目元に光るものが見えた気がする。